【手のしびれ・こわばり改善技法の最前線】一人ひとり原因と症状が異なる手のしびれ・こわばり!現場を知る柔道整復師(国家資格)が徹底解説

手のしびれ・こわばりの症状はさまざまです。
「車の振動でもひびく…」
「座っていても首から肩が重痛い…」
「朝起きたとき、右手人差し指が痛かった…」
「楽な態勢を探しながら横になっている…」
「寝違えみたいな痛みで、だんだんひどくなってきた…」
「朝起きたとき、顔を洗うときに針で刺されるような痛みがあった…」
「上を向くと痛いので、うがいするときは手で首を支えながらする…」
「枕合わないのか寝るときも痛くて、寝返りや起き上がるときが特に痛い…」
「横を向けない、ねじれないので車の運転や車庫入れで後ろを向くのがつらい…」
手のしびれ・こわばりの症状は、感覚異常から日常生活に至るまでさまざまです。
接骨院十字堂へ、手のしびれ・こわばりの症状で来院される方も増えています。
「内臓の既往歴があり、頭まわりの血流悪く、耳や目など顔周りの症状もある姿勢が悪いため、背中や脇の硬さもあるが、あまり体が悪い自覚はない。朝やふとした動き、車で後ろを向くなど、日常生活の不便を解消したい」(70代男性)
「ゆがみや変形、圧迫骨折など骨格に弱い部分があり、さらに運動不足や低体温など血流の問題も抱えている。指の変形、睡眠障害など、いろいろ病気をもっていて、薬も飲んでいる。年齢もあるので、完全に症状がよくなるというより、家族や子供に迷惑かけたくない」(80代女性)
「子育て中で、気温の変化からか寝違えのような症状から始まり、なかなか治らない。子供の動きやお世話、添い寝などの時、車の運転での後ろを向くときなどつらい。忙しく、寝てもなかなか疲れがとれない」(30代女性)
手のしびれ・こわばりは、深刻な状態になる前に専門家にご相談ください。
目次
1. 手のしびれ・こわばり|早期治療の重要性とリスク

手のしびれやこわばりは、手だけではなく、内臓の働きの低下で身体が不安定になり、背中が丸まり、肩が前に来て、頭を起こそうと首に力が入るため、首もとや脇が硬くなっている方が多いです。
つまり、内臓の働きの低下により、お腹や首の根元が狭くなって血流不全となり、同時に首が緊張して神経も影響を受けています。
さらに、血管や血液の問題も重なることがあるので、手だけ、首だけを施術していても改善しませんし、痛み止めやビタミンを飲んでも、注射を打っても、変わらない人は変わりません。
放置すると日常生活に支障をきたすだけでなく、重篤な病気のサインである可能性もあります。
早期治療の重要性と放置するリスクについて解説します。
(1) 早期治療の重要性
① 症状の悪化防止
手のしびれやこわばりの原因はいろいろありますが、共通しているのは血流不全で、内臓の働きも低下しています。
それ以外にも神経への血流障害や骨の変形など進行している場合、早期に適切な治療を開始することで、症状の進行を食い止め、悪化を防ぐことができます。
特に、神経の血流障害や損傷が原因の場合、早期の対処が後遺症のリスクを軽減します。
また、指の骨の変形、ばね指を伴う場合、循環の問題がある上に動かせる範囲が少ないため、さらに症状が進行して腱や関節包など周りの組織も広範囲で硬くなる可能性があります。
変形自体は元に戻せませんが、変形がそれ以上進行しないよう動かせる範囲をキープして、日常生活に支障が出ないようにするためにも、早期に開始することが大事です。
② 原因疾患の早期発見
手のしびれやこわばりは、神経系(手根管症候群、頚椎椎間板ヘルニア)、血管系(糖尿病)、炎症性(関節リウマチ)、中枢神経(脳卒中)など、さまざまな病気の初期症状として現れることがあります。
当院でも簡単なスクリーニング検査は行っており、疑いのある方には医療機関での受診を勧めています。
早期に医療機関を受診することで、原因となる病気を早期に発見し、適切な治療を開始できます。
③ 日常生活の質の維持
手のしびれやこわばりが改善されることで、日常生活における動作の制限が軽減され、快適な生活を送ることができます。
細かい作業や物を掴むといった動作がスムーズに行えるようになり、ストレス軽減にもつながります。
(2) 放置するリスク
① 症状の慢性化
初期であれば、朝の動き始めだけ症状が出やすく、動かしていると軽くなるため、放置されるかたが多いように感じます。
そもそも、内臓の働きの低下をきっかけに、全身が防御姿勢をとっているため、二次的に血流が悪くなったり、こすれて炎症が起きて症状が発生しています。
内臓の働きを悪くしているのは、病気以外にも生活の中に原因があります。
それを放置することで、しびれやこわばりが慢性化し、治療が困難になることがあります。
慢性的な痛みやしびれは、精神的なストレスにもつながります。
② 機能障害
背中が丸くなると、首の筋肉は緊張しっぱなしで、長期化すると頸椎は変形します。
その結果、首の神経の圧迫や損傷が進行すると、手の筋力低下や感覚障害が起こり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
重度の場合は、手の機能が失われる可能性もあります。
③ 合併症のリスク増加
原因となる病気を放置することで、合併症を引き起こすリスクが高まります。
例えば、糖尿病による血行障害が進行すると、目の機能低下、足の壊疽や腎機能障害などを引き起こす可能性があります。
また、内臓機能の低下によって、内臓の下垂や癒着が起きることで体の中心が不安定になり、内臓は副交感神経を介して頸椎や頭、仙骨とつながっていて自律神経症状のリスクも出てきます。
さらに言えば、膜を介して腰とも連絡があり、腰痛など全身さまざまな症状と関係することもあります。
④ 精神的影響
慢性的、または原因の分からない手のしびれやこわばりは、精神的なストレス(不安、イライラ、睡眠障害、うつ症状など)につながることがあります。
逆に、ストレスやトラウマがあるから身体は無意識に防御反応で硬くなり、丸まるので、血流を阻害し、呼吸を浅くして、うまく眠れず、治りにくい状態になるともいえます。
「落ち込んでいるときは、肩を落としてうなだれる」など、無意識の姿勢は感情を表現しており、慢性化すると物理的な癒着として身体に記憶されるといわれています。
(3) 早期受診の目安
これらの症状が見られる場合は、自己判断せずに、早めに医療機関を受診しましょう。
早期発見・早期治療が、症状の改善と健康維持につながります。
- しびれやこわばりが数日以上続く場合
- 症状が徐々に悪化している場合
- 手の痛みや筋力低下を伴う場合
- 首や肩の痛み、頭痛、めまいなどを伴う場合
- 糖尿病や関節リウマチなどの持病がある場合
2. 手のしびれ・こわばり、医学と運動学の治療法の違い

手のしびれやこわばりの治療法は、医学的アプローチと運動学的アプローチで大きく異なります。
それぞれの特徴を理解し、自身の症状や状況に合った治療法を選択することが重要です。
(1) 医学的アプローチ
手のしびれやこわばりの症状について、医学では、病気の診断と治療に重点を置き、薬物療法、注射、手術など、症状を直接的に改善する治療を行います。
原因疾患の特定と、それに対する治療を優先します。
具体的な治療法は以下のとおりです。
薬物療法:消炎鎮痛剤、ビタミン剤、神経障害治療薬など
注射療法:ステロイド注射、神経ブロック注射など
手術療法:神経圧迫の解除、関節の修復など
装具療法:手首や肘の固定など
これらの治療法は、明確な原因疾患が特定できる場合や、骨の変形や炎症などの症状が重く早急な改善が必要な場合、薬物療法や注射療法で効果が期待できる場合などに効果が期待できます。
(2) 運動学的アプローチ
一方で運動学では、身体の構造(筋肉や骨格、内臓)と機能(循環や新陳代謝など生理)に着目し、運動機能の改善を目指します。
手技療法、運動療法、物理療法などを症状の出ているところに行うだけでなく、身体のバランスや柔軟性を改善する場所を見極めて行います。
根本的な原因の改善と再発予防を重視し、ご自身が持っている力で治癒をめざします。
具体的な施術は以下のとおりです。
手技療法:脳を含めた全身への血行促進をすることで筋緊張を和らげ、筋肉や関節の調整し、脊柱や胸郭、骨盤を中心に柔軟性、血流を回復させる
運動療法:背骨や肋骨ストレッチ、腹式呼吸など体幹トレーニング、姿勢改善
物理療法:電気療法、温熱療法、冷却療法、EMSを使った体幹トレーニング
生活指導:日常生活での注意点、予防策
運動学的なアプローチは、日常生活や仕事での姿勢、動作が原因の一つとなっている場合や、慢性的な症状があり、根本的な改善を目指したい場合、手術後のリハビリテーションや再発予防を目的とする場合などに有効です。
(3) 両アプローチの連携が効果的
手のしびれやこわばりの原因は多岐にわたるため、両方のアプローチを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
医学的アプローチで症状を緩和し、運動学的アプローチで根本的な原因を改善するといった連携が考えられます。
医師や柔道整復師などの専門家と連携し、最適な治療計画を立てることが重要です。
症状や原因によっては、どちらか一方のアプローチが適さない場合もあるため、自己判断ではなく専門家に相談しましょう。
治療効果には、体力、体質、既往歴など症状以外の要素があるので、痛み、しびれ、こわばりなどの症状だけでなく、可動域、筋力アップ、圧痛の変化など別の指標も見て、体の変化を確かめながら根気強く続けることが重要です。
3. 柔道整復師による手のしびれ・こわばり改善のエビデンス

柔道整復師による手のしびれ・こわばり改善のエビデンスについて、現時点で確立された医学的なエビデンスは限られています。
しかし、柔道整復師の専門性や治療法、臨床経験などから、手のしびれ・こわばり改善に貢献できる可能性は十分に考えられます。
(1) 柔道整復師の専門性と治療法
柔道整復師は、骨、関節、筋肉、靭帯などの運動器系のスペシャリストであり、国家資格を有しています。
柔道整復術では、手技療法を中心に、物理療法(電気療法、温熱療法など)や運動療法などを組み合わせて治療を行います。
手のしびれ・こわばりの原因となる、筋肉の緊張、関節の歪み、血行不良、神経圧迫などにアプローチし、症状の改善を目指します。
(2) 柔道整復師の治療に関するエビデンスの現状
手のしびれ・こわばりに特化した柔道整復術のエビデンスは、まだ十分とはいえません。
しかし、柔道整復術が、頸椎症や手根管症候群などの手のしびれ・こわばりを引き起こす疾患に対して、一定の効果があることを示す研究も存在します。
また、柔道整復師の臨床経験や患者の症例報告などから、柔道整復術が手のしびれ・こわばり改善に貢献できる可能性は十分に考えられます。
4. 柔道整復師による手のしびれ・こわばり改善のメリットと選び方

柔道整復師による手のしびれ・こわばりの改善には、以下のようなメリットが考えられます。
(1) 手のしびれ・こわばりの症状
手のしびれやこわばりで柔道整復師を頼る患者さんは、以下のようなケースが考えられます。
① 日常生活で支障を感じている方
- 細かい作業(ボタンかけ、文字を書くなど)が困難
- 物を掴む力が弱く、物を落としやすい
- 家事や仕事で手を使うことが多く、症状が悪化しやすい
② 慢性的な症状に悩んでいる方
- 長期間、手のしびれやこわばりが続いている
- 病院で治療を受けているが、なかなか改善しない
- 薬に頼らず、根本的な改善を目指したい
③ スポーツや仕事で手を酷使する方
- スポーツ選手(テニス、野球、ゴルフなど)
- デスクワークで長時間パソコンを使う方
- 手を使う仕事(美容師、調理師、楽器演奏者など)
④ 病院に行くほどではないと考えている方
- 軽度のしびれやこわばりを感じる
- 病院に行く時間がない
- まずは柔道整復師に相談したい
⑤ 接骨院、柔道整復師が得意とする症状に当てはまる方
- 手根管症候群
- 腱鞘炎
- 肘部管症候群
- 頚椎由来の神経症状
- 胸郭出口症候群
(2) 柔道整復師ができること
① 手技療法による症状緩和
柔道整復師は、筋肉や関節の専門家です。
手技療法によって、手の筋肉の緊張をほぐし、血行を促進することで、しびれやこわばりを緩和できます。
ただ単に症状のあるところをほぐすのではなく、血流の元栓を開くようなイメージをしていただければ、実感と合うと思います。
手や腕が緊張しているのは、身体を守ろうと防御反射が起きているのです。
まずは、脳や全体の血流を回復して、緊張しなくていい状態を作ります。
さらに手足に残った緊張をとり、背骨や骨盤の柔軟性を回復させ、内臓も影響していれば施術して、それでも症状が残っているなら、患部に施術を行っていきます。
② 身体全体のバランス調整
手のしびれやこわばりは、上記にあるとおり、弱った身体を守ろうとしてゆがんだ結果首や肩、背骨まわりの血流を阻害して、症状が出ています。
柔道整復師は、脳や全身の血流を回復させ、身体全体のバランスを調整することで、根本的な原因にアプローチし、症状の改善をめざします。
③ 日常生活でのアドバイス
柔道整復師は、日常生活での問題点を一緒に探して、お腹へのケアや腹式呼吸など体幹トレーニング、デスクワークが多い方には肘の置き方やモニターの高さ、座り方などアドバイスを行います。
日常生活での注意点や予防法を実践することで、症状の再発を防ぎ、快適な生活を送ることができます。
④ 物理療法
電気療法や温熱療法などの物理療法を用いて痛みの軽減や、筋肉の緊張の緩和を図ります。
手技で全身を調整しても痛みやしびれが強い場合、血流が滞っている場所を電気で動かして血流をよくしたり、痛みの出ている場所を支配している神経に働きかけて痛みを和らげたり、体幹の筋肉を鍛えるEMSを使うなどいろんな使い方ができます。
中には、ばね指など腱が肥厚したり、癒着している場合もあり、超音波を使って組織を物理的に緩めることも行います。
⑤ 運動療法
ストレッチや、腹式呼吸などの運動療法を用いて、主に身体の中心に関わる筋肉を柔らかくして、関節の可動域を広げます。
場合によってはストレッチポールを使って、背骨まわりの柔軟性を出したり、筋肉を柔らかくするときのセルフケアをお伝えします。
(3) 柔道整復師の選び方
① 資格と経験
柔道整復師の国家資格を持っているか、手のしびれやこわばりの治療経験が豊富かを確認しましょう。
② 専門性
手のしびれやこわばりの原因はさまざまです。
自分の症状に合った専門知識や技術を持っているかを確認しましょう。
③ 口コミや評判
実際に治療を受けた人の口コミや評判を参考にしましょう。
自分の症状や悩みをしっかりと聞いてくれるか、説明が丁寧で分かりやすいかなど、コミュニケーション能力も重要なポイントです。
また、治療方針をしっかりと説明してくれるか、こちらの要望に寄り添ってくれるかなどを確認しましょう。
(4) 注意点
柔道整復師は医師ではないため、診断や投薬はできません。
症状によっては、病院での治療が必要な場合があります。
柔道整復師を選ぶ際は、資格や経験、専門性を確認しましょう。
手のしびれやこわばりは、手だけでなく、お腹から上の循環の問題が必ずあり、加えて首から腕にかけて神経の問題も考えないといけません。
放置すると悪化する可能性がありますので、早めに専門家に相談し、適切なケアを受けることが大切です。
一人ひとり、手のしびれ・こわばりの原因が違うので、症状や改善法も異なります。
専門家に相談し、ご自身の状態に適した改善をめざしてください。