右肩は手を伸ばして子供の添い寝ができない、そんな痛みが一回でよくなった。
40台女性で保育士さん
主訴は
① 保育園の子供の添い寝をするときに手を横に伸ばそうとすると右肩が痛くて、うまく添い寝できない
② 座って子供をだっこする姿勢が多いが、右股関節にだるさ、ずしんとくる痛みが出る
「痛みで仕事に支障がでているのでなんとかしたい」と来院する
既往歴、服薬は特になし
生活習慣で気になるのは、夜中に1回起きるくらい
姿勢は、後ろから見ると、右腰、左肩が上がってジグザグの背骨。
横からみると、全身が前傾していて、膝曲げて、反り腰、頭も前に突き出している。
動作をみると、
腰 : 前屈は腰が硬くて伸び切らず、後屈は胸椎、股関節の動きが狭い
右肩 : 屈曲が耳の前くらい、結帯動作(後ろに手を回す)で肩の前が痛い
右股関節 : 座っても痛くて、仰向けでも痛い。股関節屈曲すると膝が痛む
見立て
全体 :腰の後屈の時、胸椎、股関節が丸まって伸びていなかったので、これらの伸展可動域を広げること
股関節:座っていても股関節の痛みが出ているので①炎症、②周りの筋肉が硬くて引っ張っている、③血流の問題を疑いました。
動かしても炎症による痛みの出方ではなく、骨盤の硬さがあり、お腹をサポートすると痛みが変化したため②骨盤周りの硬さと③血流の問題だと判断
肩 :肩を動かしても、肩は動いているが、背中が丸く肩甲骨の動きが悪いため痛みが出ている。
こちらも③お腹の血流や②肩甲骨まわりの硬さの問題だと判断。
まずはお腹、腸腰筋、内転筋、肩甲骨まわりだと目星をつけて施術開始
施術で
まずはゆがみをとり、①の血流をよくして、全体の緊張をとります。
その後、②背骨の負担を減らしたり、股関節周りの硬さをとりました
再検査すると
・ 右肩の屈曲が耳の後ろまで動かしても大丈夫
結帯動作は後ろに少し残る
・ 右股関節は座っていても痛くない状態になりました
やはり、右の腸腰筋、内転筋が硬く、股関節への影響はありました
さらに、左の背中の張り、左肋骨下部の抵抗感があるので、お腹(胃、脾臓など消化器系)からの影響がありそうでした。
でも今回は検査してもはっきりは出ませんでした。
2回目に来院したのが9日後
・ 肩の痛みはなくなった。
可動域も屈曲は最後まで上がり、結帯動作で少し突っ張りは残るが、痛みは気にならないとのこと。
・ 右股関節の痛みは、座位、しゃがみ、あぐらなどで残っていました
患者さんの感想
肩の痛みはなくなり、右股関節は少し楽になった
それよりも
仕事の内容が変わって、だっこしたまま一日中座っていることが増えたので
背中から腰が気になってきたとのこと
施術者の感想
当初の肩の痛みがすぐにとれたのですが
それよりも、痛いところに意識は集中します。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言ったもので
脳は一番痛い痛みしか感じないようにできているそうです。
だから、一番痛い所がよくなると、二番目に痛い所に
痛みが移ったように感じる方が多いです。
身体のあちこち悪い所、弱い所が多い方がそうなる傾向です。
この患者さんも検査すると骨盤の硬さが出てきて、
施術すると股関節の痛みがだいぶとれました
当院の身体に対する考え方は
① 身体は弱い所を守ろうとして硬くなり、ゆがみを作ります。
② 守ろうとしてゆがんで、硬くなった結果、今度は動きがギクシャクして、
筋肉や関節、神経を痛めてしまいます。
よくする順番としては
① 全身の血流を流れやすくすると、弱い所にも血液が流れて新陳代謝がおこり、ゆがみが解消されます。
② でも、長い間悪い姿勢が続いた場合、筋肉の緊張が残るので、その問題を解決していきます。
その結果、なめらかに動かせるようになると負担が分散して動かしても痛みがなくなります。
③ 筋肉の緊張は、内臓、頭が原因だったり、古傷が原因だったりすることもあるので、そちらへの施術を行ったり、
時には電気刺激を使ってピンポイントの筋肉を動かして柔らかくしたりしていきます
「症状をよくするには、まず身体をよくすること」
ついつい筋肉や骨だけに目が向いてしまいますが、それらを回復するには、内側からもよくする必要があります。
①(内側の問題):血流をよくすること(→筋肉柔らかくなり、関節の動きが広がる。頭や内臓の働きがよくなる。)
②(外側の問題):動きを滑らかにして、負担を分散することが必要です
一人一人、弱いところが違うので、施術しながら問題点を探り
それにあった生活改善のアドバイスをしたり、施術で使っているアイテムを自宅で使う方法もあります。
お困りでしたら、一度ご相談ください
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